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窓の取付け高さ

外との繋がり方

皆さんがご存知のとおり窓は大きいほど開放的になります。

視線が隔たれることなく抜ける部分が多くなり、部屋の面積をご認識するためです。

一般の方はあまり考えたことはないと思いますが、実は窓は大きさと共に設置高さも

空間の開放度に密接に関係しています。

どの様なカタチになるか、実例をあげつつ説明したいと思います。

床と同じ高さの窓

床とFIX窓との設置高さをゼロにすることで

窓下に壁によって生じる外部との隔たりを無くしています。

そうすることで内と外の境界が曖昧になり
部屋の拡がりを強く感じることを狙っています。

床上30cmの窓

部屋の拡がりが欲しい。
しかし、静かで落ち着いた場所でもありたい。

その様な場所に設けた、床座した時の景色を意識した窓

窓枠部分が肘置きとして利用でき、窓辺でゆったりとした時間を
過ごせるように設計しています。

床面から少しだけ窓を高くすることで、開放感を若干抑え包み込む
ような落ち着いた空間となりました。

床上50cmの窓

瀬戸内の優美な風景を愉しみ、かつ、薪ストーブの灯も愉しむ。

そんな目的を持った窓です。

両目的を満足させるピクチャーウィンドウの設置高さとして、
使用予定であるローソファやローチェアの座面を基準に窓の
下端高さを決めています。

移り変わる景色、揺らめく炎など刻々と変わる自然の表情を
感じながら、大切な人との時間を共有できる空間となりました。

床上72㎝の窓

ワークスペースのカウンターに設置した窓

窓の下端とカウンターを揃えることで、窓から観える景色とカウンター上の
モノが干渉する様にワザと設計しています。

ワークカウンターやスタディカウンターは、使用しない時は綺麗に整えていたい場所。
でないと、少し気を抜くだけで散らかし放題になってしまうからです。

お気に入りの風景と作業スペースが被ることで、無理やりにでも片付けを促す。
そういったニュアンスも込めた仕様になっています。

床上90㎝の窓

ワークデスクの窓

デスクと窓の間に壁を設けるか否かは、デスクの利用頻度によって
決めています。

この場所は常に筆記用具を使用し様々な文具や資料をだすことが多いので、
小壁を設け外を眺めるときにデスク上の小物が窓に掛からないように
しています。

リラックスする為の窓に何が必要で何が不要か。
しっかり検討して出した答えがこの窓です。

まとめ

窓の大きさばかりに気を取られそうですが、こうして窓について纏めてみると
意外と窓の取付高さが部屋の雰囲気に影響を及ぼしていることが、分かって
いただけるのではないでしょうか。

家づくりをご計画の際は、窓の大きさだけでなくその窓がどういった役目をもつ
のか、そういった視点で考えてみるのも楽しいのではないでしょうか。

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